連載 福祉テクノロジー12の課題③:中間管理職のテクノロジーへの関心の低さ
福祉テクノロジーは中間管理職の業務の中では軽視されがちである、という大きな課題があります。
日々の業務では多くのタスクが同時進行し、そのどれもが管理職として注意を必要とします。そのような中で福祉テクノロジーの導入は忘れ去られてしまいます。
また中間管理職にとって福祉テクノロジー導入の目的や職員へのメリットは必ずしも明確ではありません。
この課題への対策は組織体制・マネジメントの2つの側面から考えられます。
組織体制
A. 中間管理職自身が福祉テクノロジーを求めなければならない
中間管理職の福祉テクノロジーへの関心を高めるためには、テクノロジーの活用がその答えの一部となるような問題を彼らに提起する必要があります。これには労働力不足の深刻化、リソースの減少、労働環境への対応などが考えられます。
B. 中間管理職の関与
プロジェクトのすべての段階=決定前のアイデアの段階から中間管理職を巻き込むことにもっと注力する必要があります。これにより、中間管理職が福祉テクノロジーの導入に大きな責任を持ち、既存のワークフローにどのようにテクノロジーを統合すべきかについて意見を述べることができます。
C. 中間管理職のためのマネジメントツール
中間管理職が関与する既存のタスクとテクノロジー導入タスクを管理するためのより良い管理ツールを提供する必要あります。
D. テクノロジーに対する職員の熱意を大切にする
一部の職員のテクノロジーに対する熱意は管理職にも伝わるはずです。彼らは自身のテクノロジーに関する良い話や経験を、中間管理職にもっとうまく伝える必要があります。
マネジメント
E. 福祉テクノロジー導入の最終目標の共有
福祉テクノロジーを導入するための最終目標は、組織のすべてのレベルで共有されなければならない。特に現場の管理者にとっては明確で理解しやすいものでなければならない。
F. 管理職レベルの必要スキルの明確化
福祉テクノロジーを扱う上で管理者に求められる能力を明確にするために、管理者レベルの必要スキルのする必要があります。
参照:12 UDFORDRINGER I FORBINDELSE MED VELFÆRDSTEKNOLOGI OG LØSNINGSFORSLAG : https://www.kl.dk/nyhed/2018/januar/kortlaegning-af-barrierer-og-udfordringer-i-arbejdet-med-velfaerdsteknologi/